ここでは、最新たるみ治療「ウルセラ」の仕組みや特徴を紹介しています。
アメリカのノーウエスタン大学で、顔全体と首にウルセラの施術をし、ウルセラが皮膚のたるみに対してどのくらい効果があるのか、検証がされました。
平均年齢44歳の被験者35名にウルセラの施術をしたところ、施術後90日で被験者の86%にたるみへの効果がありました。また、たるみが改善され張りが出てきたことで、眉の高さが平均で1.7mm上がったことも報告されています。
(参考文献:Alam M,et al.(2010).Ultrasound tightening of facial and neck skin:A rater-blinded prospective cohort study.J AM Acad Dermatol,62(2),262-269.)
ウルセラとは超音波による施術でリフトアップを実感できる、最新のたるみ治療です。
現在、主流となっているたるみ治療は、高周波によるサーマクール、光によるタイタンなど。どちらも比較的浅い層には効き目がありますが、皮膚の肌の深い層まではケアすることが難しく、目に見える効果が少ないケースもあり、効果に個人差がありました。
これらの問題点をクリアにし、従来の治療器ではケアできなかったSMAS筋膜と呼ばれる組織に効率良く熱エネルギーを伝達できるように開発されたのがウルセラです。
また、治療は超音波画像を確認しながら行うので、肌のエコー診断と超音波治療が同時にできるというメリットもあります。
超音波画像を確認することで確実に皮下組織にエネルギーを届けることができるので、1回で効果を実感する方も多いそう。
ウルセラの熱エネルギーは平均70度。この温度は熱凝固が形成される温度で、熱凝固によってわずかに傷ついた細胞が修復される過程で大量のコラーゲンが生成されるため、時間が経過するにつれてさらなるリフトアップ効果も得られます。
効果のピークは治療の約2か月後。徐々に効果が表れるので人にばれずに若返ることができるのも嬉しいですね。
ウルセラとサーマクールとの施術や効果の違いを一覧にしてみました。
治療方法 | サーマクール | ウルセラ |
---|---|---|
施術時間 | 30~60分 | 40~60分 |
照射エネルギーが届く深さ | 中等度(真皮~皮下脂肪) | 深い(真皮~皮下脂肪層~筋膜) |
術中・術後の痛み | ほとんどなし | ほとんどなし |
リフトアップ効果 | ★★ | ★★★ |
肌表面のハリ | ★★ | ★★ |
施術直後の効果 | ★ | ★★ |
効果の持続 | ★★★ 約3ヶ月かけて更に引き締まっていく。施術部位のコラーゲンが増えて、半永久的に効果が持続。 |
★★★ 1~2ヶ月かけて更に引き締まっていく。施術した部位のコラーゲンが増えて、半永久に効果が持続。 |
サーマクールは皮膚の浅い層に、ウルセラはさらに深い層に働きかけるという違いがあります。
サーマクールの場合は、エネルギーを狭い範囲に集中することができないので、広範囲に熱損傷が生じることもありましたが、ウルセラはピンポイントで照射するため、ほかの肌組織へのダメージとダウンタイムはほとんどありません。
また、サーマクールでは難しいとされている口元のたるみや、口角の引き上げにもウルセラは有効です。
ただし、ウルセラには治療箇所が限られてしまうため、施術ができない箇所もあるという難点もあります。サーマクールならこのような場所も治療できるので、サーマクールとウルセラを併用すると、より高い効果を実感できるようです。